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「真珠の耳飾りの少女」

監督:ピーター・ウェーバー
撮影:エドゥアルド・セラ  美術:ベン・ヴァン・オズ
出演:スカーレット・ヨハンソン、コリン・ファース、キリアン・マーフィー
オフィシャルサイト
原題:Girl with a Pearl Earring
2002年/イギリス

1665年、オランダ。天才画家フェルメールの家に使用人として
やってきた少女グリートは、色彩における天賦の才をフェルメールに
見出され、やがて弟子となりモデルとなる。
主人と使用人としての距離を保ちつつも、次第にお互いが
本能で理解しあえる運命の相手だと気づく。許されぬ恋。
そんな二人を嫉妬に身を焦がす画家の妻が許すはずもなく・・・。

観たいと思いつつ見逃していたのをやっと観ることが出来ました。
一枚の絵に秘められた背景を描いた実話かと思ったら、
原作はトレイシー・シュヴァリエの同名小説で、絵のモデルである
少女がフェルメール家の使用人であったというのも創作なんだとか。
ちょっとがっかりだけれど、映画は素晴らしかった。

「窓を拭いてもいいですか」と聞くグリート。
「いちいち聞かないで」と答えるフェルメールの妻。
「光が変わってしまうから……」と呟くグリート。

たったこれだけの描写で、グリートが優れた色彩感覚の持ち主である
ことを観ている私たちに分からせるのが凄い。
それゆえに、互いに必要とし理解し合う関係となるフェルメールと
グリート。お互いの立場をわきまえ、微妙な距離を保っている二人。
けれど、妻は勘付いてしまうのだった。
たとえその絵を見なくても……。

嫉妬に囚われる妻が、同じ女として哀れだった。
夫婦でも、理解し合えない関係は哀しい。
フェルメールの気持ちはグリートに向いていて……。
それでも夫婦の間には子供が次々と生まれて……。
男性は、身体と心を別々の方角に向けることが出来るんだよね。
男女の関係は、いつの世も難しい。
なんて思ってしまったけれど、この映画はそんなことより
17世紀オランダとフェルメールの絵の雰囲気を映像に再現
したかったのだろうな。
絵のタイトルは「青いターバンの少女」の方が好みです。

【注】ヨハネス・フェルメール
(Johannes Vermeer, 1632年10月31日-1675年12月15日)
17世紀にオランダで活躍した風俗画家。レンブラントと並び17世紀の
オランダ美術を代表する画家とされる。
生涯のほとんどを故郷デルフトですごした。
少女の髪や耳飾が窓から差し込む光を反射して輝くところを明るい
絵具の点で表現している。 この技法はポワンティエ(pointillé)と呼ばれ、
フェルメールの作品における特徴の1つに挙げられる。

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