« October 2005 | Main | December 2005 »

November 2005

魍魎の匣

京極夏彦:著

連続バラバラ殺人の犯人は途中で分かってしまった。
分かったからといって面白さが半減する小説ではないけれど。
ラストの京極堂の謎解き「憑き物落とし」が長いのが、
このシリーズの特徴だよね。

京極堂シリーズは何かと勉強になる。
今回は宗教について色々考えさせられた。
新興宗教にも嫌悪感を持っちゃいけないような気がしてくる。
カトリックの短大を卒業しているくせに、宗教はあまり
好きじゃない私……。
宗教に頼らなくても環境に順応し幸せを獲得してしまう
雨宮のような人間になりたいと思った。
と、それはそれで問題ありそうだけど。

| | Comments (0)
|

閉ざされた森

監督ジョン・マクティアナン
脚本ジェームズ・ヴァンダービルト
出演:ジョン・トラヴォルタ、サミュエル・L・ジャクソン
2003年/アメリカ

レンタルビデオで観ました。
舞台はパナマ。
ハリケーンの豪雨の中、レンジャー部隊の特殊訓練が行われた。
1名死亡。2名生還。
鬼軍曹と隊員6人のうち3名は行方不明。
二人の証言によると残りの者は死んだとのこと。
だが、遺体は見つかっておらず話は食い違っている。
嵐の中、何があったのか?
真相を究明するように言われたジョン・トラヴォルタは・・・。

ゲイ・女性・黒人をことさらに強調し、社会派問題作の
ように見せかけているけれど、実は・・・。
ラストのオチを観ても、一回では何がなんだか?状態。
頭悪い?
何となく、そういうことなのね、とは分かるんだけれど。
でもこの映画、今の私にはかなりタイムリーな映画だった。

生存者1の台詞。
「真実には裏がある。」
「真実は見かけと違うってことがよくある」

二転三転、ラストはどんでん返しで締めくくるこの映画で唯一
「真実」なのは、この台詞だけじゃなかろうか。

「人は見える部分しか見ない」「人は見たいようにしか見ない」
というのは過去にどこかで読んだ言葉。
意味深長だよねー、とシミジミ。

どんなに疲れても頭真っ白にならない訓練、私も必要だわ。

| | Comments (0)
|

棟方志功・炎じゃわめぐ

わらび座ミュージカル
演出:西川信弘
出演:安達和平、阿部佐和子ほか

明治36年9月5日、青森市で代々鍛冶職を営んできた父棟方幸吉
母さだの三男として生まれる。
同43年4月に尋常小学校に入学し、3年生の頃から凧絵に興味を持つ。
小学校を卒業する頃から兄と一緒に実家の手伝いをしていたが、
17才の時に裁判所の弁護士控所に給仕として雇われる。
仕事のない日や、早朝に合浦公園に出かけて写生をし、絵の勉強をした。
ゴッホのヒマワリの複製に深い感銘をうける。

大正13年、21才の時、志を立てて上京。
靴直しや納豆売りなどをして苦労しながら絵の勉強を続ける。
上京して5年目の昭和3年10月、第9回帝展に「雑園」(油絵)を出品し、
見事入選。

・・・と、以上は棟方志功美術館のサイトに書かれていたものからの
抜粋です。
このままこの文章をミュージカルにすると、こうなりました!
といった感じの舞台でした。
文章を読むよりずっと覚えやすく、記憶に残りやすいのが良いです。

青森といえば、ねぶた・津軽じょんがら・棟方志功。
ねぶたと津軽じょんがらを上手く取り入れ、魅力的な舞台に
なっていました。
オープニングのダンスに燃えますが、あれって
ねぶたの「跳ねと」そのまんまなのでしょうか?
見たことないので分からないんですが。

子供時代はナンバーも今ひとつ。
結婚してからが俄然面白くなりました。
最後は感動で胸が熱くなり、青森にねぶた観に行くぞー
と密かに心に決めました。もちろん棟方志功美術館も。

以前見た「アテルイ」で主役の人がまたもや志功役でしたが、
かなり上手な役者さんなのでしょうか。


| | Comments (0)
|

ブラザーズ・グリム

監督:テリー・ギリアム
出演:マット・デイモン、ヒース・レンジャー、モニカ・ベルッチ

ホントは12月にメディアパーク・スピカで公演がある
ヌーヴォー・シルク、カアン・カアの「グリム」を観たい。
が、映画で我慢。

「今、サーカスを通してグリム童話の摩訶不思議な世界は
現実のものとなる。」
これは、カアン・カアの宣伝文句です。
さて映画では、どのように描かれているのか。

幻想的な中世ドイツの景色は私にはプラスポイント。
怪奇現象に立ち向かうグリム兄弟なのですが、
有名なグリム童話をあちこちにちりばめているのが面白い。

テリー・ギリアム監督は天才映像作家と言われているらしい。
どんな映像も可能っぽい映画の世界は観る側の受身な部分が
大きく、想像力を働かせる必要があまりないように思う。
監督の創り上げたグリム童話の世界を黙って
享受するしかない。それが少々物足りなく感じる。

カアン・カアの「グリム」は、観る側が想像力を働かせ楽しむ
要素が残っているような気がする。
うーむ。
誰かチケットください。S席6000円。

| | Comments (0)
|

姑獲鳥の夏

変なサイトにトラックバックされていたので、
しばらくトラバ禁止にすることにしました。

で、「姑獲鳥の夏」です。京極夏彦:著
映画にもなっていますが、そちらは未見です。
古本屋にして陰陽師が憑き物落としってことですが、
おどろおどろしい表紙に引いてしまう人もいると思いますが、
ちっとも怖くないです。

理詰めで難しい文章が長々続いたりするので、
読むのにちょっと苦労します。
女の悲しさ哀れを感じ、ちょっと泣けてしまう話でした。

| | Comments (4)
|

百器徒然袋‐雨

京極夏彦:著

秋の夜長は読書が進みます。
前に読んだ「百器徒然袋‐風」は「雨」の続編だったようで、
読む順序が逆になってしまったのが少々残念。
京極さんの著作は京極堂の中禅寺さんを取り巻く登場人物が
所々重なっていて、他の作品を読んでいないと意味が分からない
箇所があったりする。そういう過去があったのか!で済む話では
あるのだけれど。

身につまされる登場人物が、関口巽と本島さん。
事件に巻き込まれるタイプで、なんだか誤解されやすいのが
よく似てるような気がする。私と。

大騒ぎするのも大人気ないと黙っていると他人は勝手なもの
で、それがあたかも真実であるかのように話を大きくしたりする。
どうしてそういうことになるの~?
と、私は腹立たしいやら情けないやら悲しいやら。
あー、ムカつくで済めばいいけど、済まないこともある。
似てるんだなあ、読めば読むほど。
そういう運命だと諦めモードなのも一緒だ!(涙)。

| | Comments (0)
|

BORDERLESS 2005「Dyanamics Space」

2005年11月6日
@北海道厚生年金会館大ホール
北海道JAZZ DANCE協会主催公演

よく分からない私が少ないボキャブラリーで感想を綴ると
おもいっきりトンチンカンになりそうで怖いのですが……。
ひと言で表現すると「スタイリッシュ!」な舞台でした。

ヒップホップは、こんなにオシャレになるんですね。
10~20代の若者向きダンスのイメージが強いヒップホップ。
迷彩柄パンツなど独特の服装に身を固めたダンサーが
一堂に会すると、舞台は急に大人とは一線を画す雰囲気に
なってしまうんじゃないかと素人の私は思う訳ですが、
そうなっていないところが流石です。
ストリート色を薄めているからでしょうか?

ゲストの「Hilty & Bosch」お二人のダンスもLOCKINGと
ストリートらしいのですが、ドレスアップして観に行くショーを
観ている感覚に近いように感じました。
演出や照明、衣装効果なのでしょうか?

舞台全体を通しても、同じことが言えます。
コンテンポラリージャズとヒップホップに大別出来そうな作品が
多かったように思いましたが、全体を一つのイメージに統一し、
最後まで観ることで一作品として完結するように創られたの
ではなかろうか、と思いました。
「JAZZ DANCE NOW」も共通のテーマで創られている
はずですが、今回の舞台の方が統一感を感じました。

スペシャルゲストYOUYA氏のソロ「WING」は一見
派手さが無く寂しいように感じますが、強烈な個性で
異彩を放っていました。最も記憶に残る作品でした。

昨年に続き観せていただいたBORDERLESSシリーズ。
スタジオの枠を取り去ることで<個>が強さを増し、
集団の中に埋没していたダンサーの輪郭がより
ハッキリするように感じ、不思議で面白かったです。


《お気に入り作品と振付者》

「月の夜」(ジャンピン’ジャック 稲場幸栄氏)
「absorb」(ダンススタジオマインド 西野武氏・向井章人氏)
「WING」(YOUYA氏)
「intersection」(YOUYA氏)

| | Comments (2)
|

« October 2005 | Main | December 2005 »