京極夏彦

邪魅の雫

京極夏彦著(講談社)

ようやく読み終わりました。
途中いろんな本に寄り道してました。
ラストまで読んでも、分かったような分からなかった
ような……。スッキリしない読後感。

関口、益田、江藤、大鷹と主要な人物がなんだか
ハッキリしない人たちだからでしょうか。
殺しの動機もまたよく分からない。
で、最後の最後、黒幕(?)っぽい人の気持ちも
理解不能。
結局、殺人の「動機」なんてものは、明瞭に説明
出来るものではないんだろうな。
「これこれこういう動機で殺しました。」
「こういう理由でヤリました。」
って風にハッキリ言えないものなんだろうね。
そこに雫があったから……。

言葉にすると、どんどん本質というか自分の気持ち
から遠くなっていくのは分かります。

煮え切らない気分というか、どっちつかずと
言おうか、白黒つけられない状態というべきか、
この雰囲気は理解できるような気がします。
「世間」と「社会」の違いは興味深かったです。


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後巷説百物語

京極夏彦:著

又一一味は影を潜め、すっかりお年を召した
山岡百介さんが小夜という娘と暮している。
庵に出入りする4人の青年がそれぞれ
京極堂シリーズの登場人物、関口や他の面々
と同じ役割を担っているように感じる。

又一さんやおぎんさんはその後どうなったのか
は語られず謎のまま。
ま、仕方ないか。


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続巷説百物語

京極夏彦:著

山岡百介と御行の又一。山猫廻しのおぎんさん。
登場人物が皆キャラが立っているので、映画化
ドラマ化すると面白いよね。
WOWOWでは以前からドラマ化しているらしい。
監督は堤幸彦。確か「トリック」の監督だよね?
出演は、渡部篤郎、小池栄子、大杉漣、吹越満。
物語の鍵を握る謎の美女・白菊役で小島聖。
あーん、観たいよ~。

京極さんのこのシリーズと出会って、
苦手だった時代小説が読めるようになった。

「船幽霊」は大仕掛けで驚き、「死神」は何故か泣けた。

「幼き頃に負うた心の傷が人を変えることはありやしょう。
しかしその先どの道を選ぶかは、そのお方次第。
傷あるが故に慈悲に目覚める者もおりやしょう。
また傷なくしても道を踏み外す者もおりやす。」
又一の台詞だけれど、含蓄がある(?)なあ。

あとは「後巷説百物語」を読んで、とりあえず京極さんは
お休みしようと思う。

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巷説百物語

京極夏彦:著

妖怪話に見せかけた色んな仕掛け。
最後には、きちんと種明かし。
それが面白い。
時には人情にホロリとさせられる。
妖怪の仕業にすると、丸く収まってしまうのが凄い。

「塩の長司」や「柴右衛門狸」が特に良かった。
京極夏彦さんの小説を読んでいくと、
京極堂の台詞「世の中に不思議なことなどない」
そんな気がしてくる。

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陰摩羅鬼の瑕

京極夏彦:著

ある集団の中では「非常識」と思われていることが、
他の場所では全く普通で当たり前のことだったり、
ある集団の中では日常的に行われていることが、
他所の集団では非常識だ、変だと思われてしまったり。
そういうことは、よくあることだと思う。

他人のことを頭ごなしに「非常識だ」と批判したり
叱り付けたり出来る人はよっぽど自分の価値観に
自信があるのだろうな、何の疑問も持たないんだろうな。
生きていくのが楽そう、幸せな人だと思うのだけれど、
この小説で京極夏彦さんは、
私が上手く言い表せない微妙なニュアンスや気持ちを
見事に文章にしてくれていた。
「これよ!これなのよ!私が普段思っていることは!」と
嬉しくなった。

伊庭さんという元刑事のキャラも好きだった。
しかしこの殺人(?)の動機は極端だな。

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塗仏の宴 宴の始末

京極夏彦:著

風邪ひいて、微熱と咳と鼻水。
踊る元気はないけれど、読書する体力はある。
ってことで、頑張って「宴の支度」の続編を読了しました。
先週の話ですけどね。今週は風邪も随分良くなりました。

ダンスのレッスンに行った日は、読書どころじゃないんだよね。
家に帰っても、振りが頭の中をグルグルしちゃって……。

読み進むのがちと苦痛だった「宴の支度」ですが、
「始末」の方はそうでもありませんでした。
思ったほど人が死なないし。
新興宗教団体のバトルという発想が面白いです。
「家族を崩壊させるのは簡単」という考え方とか
読んでいて怖く感じる部分も。
もしかするとその通りかも、と思ってしまった。


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塗仏の宴 宴の支度

京極夏彦:著

オリンピックが始まってから読書がなかなか進みませんです。
カーリングが予想外に面白いので。

で、この本の感想ですが、
暗い!重い!
いままでの作品に比べて、どんより~と。
「宴の始末」を続けて読むのが、ちょっと苦痛。
軍部の関与だと、いくらなんでも京極堂や探偵の手に負えない
のでは~と危惧しますが、この先どうなるのか。

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絡新婦の理

京極夏彦:著
「じょろうぐものことわり」
ルビなしで読める人いるんでしょうか?

美人4姉妹とミッション系女学校、桜の花、海。
どの場面も絵になるなあ、と思いつつ読みました。
学校の怪談ってどこにでもあると思うけれど、
キリスト教系は、やはり数字の<13>が出てきますね。
今月の13日は金曜日で、ラジオを聴いていたら
「今日は不吉ですね」なんて言葉が・・・・・・。
気にする人は気にするのね。

私が卒業した某カトリックの短大構内にも
幽霊が出るという噂の古い建物がありましたっけ。
そういえば取壊し反対運動は、どうなったのだろう?

この小説では、京極さんの憑き物落としが終わっても
すんなり納得できませんでした。
蜘蛛の動機がよく分からない。
なぜ「居場所」を確保することに繋がるのか?
私が「血縁」などにあまり拘っていないからでしょうか?

今までの京極作品の中で最も美しく最も人が死ぬ作品。

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鉄鼠の檻

京極夏彦:著

シリーズ第4弾。
箱根の山奥にひっそりと建つ謎のお寺、明慧寺。
仙石楼に滞在していた骨董屋・今川と久遠寺医師の前に
忽然と出現した修行僧の亡骸。
明慧寺で次々と起こる殺人事件。
解決するべく京極堂は……。

今回出てくる主な登場人物は禅宗の修行僧たち。
この本を読むと、禅宗や悟りについて少し
分かったような気になるから不思議である。

「言葉にすると逃げていく」のが<悟り>であり、
言葉を否定しているのが<禅>なのだとか。
言葉を信用していない私には興味深い内容だった。

市松人形のような振袖少女の謎は、
最後まで読んでも謎のまま。読解力ないかも。>私
年をとらない少女とか黒髪が伸びる人形とか
市松人形は結構怖いよ・・・。

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狂骨の夢

京極夏彦:著

体調不良のためダンスのレッスンも欠席。
家でおとなしくしているので、読書が捗ること捗ること。

さて「狂骨の夢」です。
この小説は映画化は無理っぽいなあ。
あまりにも大勢の人が事件に係わり過ぎて、
収拾が付かないような気がする。
そのうえフロイトの精神分析だのユングだの密教だの
難しいことを解説しなければいけないわけで……。
どう考えても映像化出来そうにない。

「復活」がこの小説のキーワードだと思うけれど、
なぜ白丘は牧師じゃなければいけないのか?
神父じゃダメなのか?
もしかすると迷える神父は存在しないのか?
カトリックとプロテスタントの違いにもサラリと
触れてはいるけれど、うーむ。
と、こんなことに拘る必要は全くないんだけど。

誰でも分析しちゃう元精神科医、降旗とか
登場人物が益々個性的になってきた。
榎木津、木場の子供のころの描写が出てくるのは
ファンにとっては嬉しいかも。


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魍魎の匣

京極夏彦:著

連続バラバラ殺人の犯人は途中で分かってしまった。
分かったからといって面白さが半減する小説ではないけれど。
ラストの京極堂の謎解き「憑き物落とし」が長いのが、
このシリーズの特徴だよね。

京極堂シリーズは何かと勉強になる。
今回は宗教について色々考えさせられた。
新興宗教にも嫌悪感を持っちゃいけないような気がしてくる。
カトリックの短大を卒業しているくせに、宗教はあまり
好きじゃない私……。
宗教に頼らなくても環境に順応し幸せを獲得してしまう
雨宮のような人間になりたいと思った。
と、それはそれで問題ありそうだけど。

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姑獲鳥の夏

変なサイトにトラックバックされていたので、
しばらくトラバ禁止にすることにしました。

で、「姑獲鳥の夏」です。京極夏彦:著
映画にもなっていますが、そちらは未見です。
古本屋にして陰陽師が憑き物落としってことですが、
おどろおどろしい表紙に引いてしまう人もいると思いますが、
ちっとも怖くないです。

理詰めで難しい文章が長々続いたりするので、
読むのにちょっと苦労します。
女の悲しさ哀れを感じ、ちょっと泣けてしまう話でした。

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百器徒然袋‐雨

京極夏彦:著

秋の夜長は読書が進みます。
前に読んだ「百器徒然袋‐風」は「雨」の続編だったようで、
読む順序が逆になってしまったのが少々残念。
京極さんの著作は京極堂の中禅寺さんを取り巻く登場人物が
所々重なっていて、他の作品を読んでいないと意味が分からない
箇所があったりする。そういう過去があったのか!で済む話では
あるのだけれど。

身につまされる登場人物が、関口巽と本島さん。
事件に巻き込まれるタイプで、なんだか誤解されやすいのが
よく似てるような気がする。私と。

大騒ぎするのも大人気ないと黙っていると他人は勝手なもの
で、それがあたかも真実であるかのように話を大きくしたりする。
どうしてそういうことになるの~?
と、私は腹立たしいやら情けないやら悲しいやら。
あー、ムカつくで済めばいいけど、済まないこともある。
似てるんだなあ、読めば読むほど。
そういう運命だと諦めモードなのも一緒だ!(涙)。

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百器徒然袋-風

京極夏彦:著
「古来から、斯様に猫と云うものはお婆さんを食い殺したり、
なり代わったりしている訳ですよ。全国各地で喰い殺し、
喰い殺しちゃあなり代わっている。」

上の文章は、《五徳猫》《雲外鏡》《面霊気》と三篇から
成るこの探偵小説の《五徳猫》に書かれていたもの。

猫は可愛いだけじゃなく怖い獣と思われていたことや
招き猫の由来だの右手挙げ左手挙げの違いなどが
小説を読み進むうちに解り面白いです。
先日、実際にありましたっけね。
ノラ猫が寝たきりお年寄りの足の指を喰いちぎって
しまったという事件が……。口の周りを赤くした猫様。
おお怖……。

著者の京極夏彦さんは北海道小樽の出身なので
関心はあったのだけれど、何故だか苦手意識が(汗)。
今回手に取ったのは、招き猫の話だったから。
最近よく利用させてもらっている喫茶店のマスターが
猫好きで、店中に猫グッズを飾っているんだよね。
招き猫も大中小と大量にあり、両手挙げているのまで
いるのです。両手挙げ招き猫は「あり」でしょうか?
中禅寺さん、じゃなくって京極さん。

《面霊気》も、能の面について色々書かれており
勉強になりました。
探偵の榎木津さんのキャラが好き。

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