龍は眠る
宮部みゆき著(双葉文庫)
大嵐の夜、雑誌記者の高坂は慎司という少年と
出合った。小学生が行方不明となった事件の
真相を語る少年。彼は超能力者で、人や物に
こめられた記憶が見えるという。
果たしてそれは真実なのか?
慎司は人の記憶が見えるので、
不正や犯罪を犯していたり、
計画していたら分かってしまう。
目の前に犯罪者がいる、不正をしている、
これから人を殺そうとしていると分かるのに
自分は何も出来ないもどかしさや悔しさ。
それは私にも少しだけ理解できるような気がする。
不正をしているのを知っていて、何も出来ない自分。
知らぬ振りをして、何もなかったように付き合うことなど
出来ない自分。怒りといらだち。
分かってしまうということは、何もメリットがない
ような気もするんだよね。神経をすり減らす日々。
知らない方が平穏に過ごせたのに……。
超能力者の悲哀を描いているけれど、
それは特別なことではなく、
もしかするとすごく身近なことかもしれない。
不正を指摘して殺されちゃお仕舞いだしね。






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